ご紹介する本は、何に投資すれば儲かるかではなく、お金の仕組みやお金持ちになる思考・知恵を教えてくれるものです。

サラリーマン人生も良い面はありますが、やはり組織の駒の一つでしかありません。私はこれらの本でお金の勉強し、消費者から資本家になることが、経済的・精神的に豊かな人生を過ごすために重要なことを学びました。

1.金持ち父さん 貧乏父さん(ロバート・キヨサキ)
もはや説明不要な大ベストセラー本。お金を生まないマイホームや車は負債、お金を生むものは資産というシンプルな理論です。給料から貯金をして、お金を生む資産を手に入れ、その資産から発生するキャッシュフローを使ってさらに資産を取得する。筆者はこのプロセスを繰り返して、自分が働かなくても毎月が転がり込んでくる仕組みを手に入れることが大切であると強調してます。

社会人になり給料をもらい出すと、高価なバックや洋服、海外旅行にお金を使ってしまいがちです。多少お金がたまっても、車やマイホームなどにあっという間に消えてなくなり、30歳後半でも貯金が100万円という人もいます。本にも書いてありますが、まさに「朝起きて、仕事に行き、請求書を支払う」生活そのものです。

会社で他人から理不尽な命令をされたり、過労死寸前まで働かされたあげく労災をもみ消されたりしないためには、お金持ちになる必要があります。そのためには、自動車が好きなら、10年後にゴミになってしまう自動車を買うのではなく、自動車を製造販売しているトヨタやホンダの株を買うことが大切です。そうすれば定期的に配当金収入があり、購入する株によってはさまざまな株主優待制度があり、いろんなグッズや商品券ももらえます。

2.となりの億万長者 成功を生む7つの法則(トマス・J・スタンリー)
「億万長者とは、実際どんな人なのか?」について1万人以上の億万長者にインタビューをし、職業や年収、生活パターンを分析しています。

億万長者は意外にもごくごく普通の人で、目立たない生活をし倹約により財産を築いている調査結果を紹介しています。弁護士や医師など高年収の人は、収入が多い分、その地位に見合ったイメージを保つため高級車や高級スーツ、高級住宅などへの支出も多くなりがちで、たいした資産を持っていない姿が描かれています。

アメリカの有名な野球やバスケットボールの選手は年俸何億も稼ぎます。そして、高級車や別荘など高価な買い物をし、そのライフスタイルは注目を集め羨望の的となります。しかし、ほとんどの選手は現役生活を送れる期間は長くはないため、一生高額所得を稼ぎ続けることは難しいです。引退時には年俸と比較して圧倒的に少ない資産しかなく、購入した高価なおもちゃにはたいした資産価値はありません。

真のお金持ちは、安い家に住み、安い服と時計を身につけ、資産運用に時間をかけ、ディスカウントストアで買い物をすることが好きです。テレビ受けはしないけど、収入より圧倒的に少ない支出で生活することを基本し、今の贅沢な暮らしよりも、将来お金に困らないために倹約につとめています。

本書では特に、収入の過多は重要ではなく、倹約により支出をコントロールし、長期安定的に資産を増やしてゆくことが最も重要であることを説いています。投資するお金がないと困っている人にとっては、本書は生活スタイルを見直すきっかけになるでしょう。

つづく